皆さんは「パーキンソン」と聞けば何を思い出しますか?
私は、即座に「パーキンソン病」を思い出しましたが実は、もう一つ、違う有名なパーキンソンがあるのです。
今回ご紹介するのは「パーキンソンの法則」というものです。
パーキンソンの法則は、1958年、英国の歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソンの著作『パーキンソンの法則:進歩の追求』、およびその中で提唱された法則です。
↑パーキンソン氏です。
知っていると、日常生活や会社や組織の運営に役立つと思います。
今回はこのパーキンソンの法則についてのブログです。
パーキンソンの法則は以下のように、主に2つのテーマを持っています。
第1法則
仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
第2法則
支出の額は、収入の額に達するまで膨張する
つまり「人は時間やお金を、あればあるだけ費やしてしまう」というような意味を表しています。
もうすでにこの段階で、「なるほど、なるほど!」とうなずくブログ読者の方もおられるんではないでしょうか。
そして実はこの2つの法則は、ビジネスや会社組織において、とくにあまり良くない方向で出現するという性質を持っているのです。
「なんだか仕事がうまくいかないなぁ」というときには、このパーキンソンの法則が働いてしまっているということも少なくありません。
ただ逆に言えば、パーキンソンの法則を理解し、対策をとることによって仕事や組織の運営に良い影響を与えることができるという意味でもあります。
そこで今回は、パーキンソンの法則について、詳しく掘り下げてみたいと思います。
2つの法則の具体的な事例を取り上げて、この意味を考えてみたいと思います。
パーキンソンの第1法則について検討してみましょう。
第1法則
仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
これもなんとなくわかるような気がしますね。
何か「仕事あるある」の匂いがしますね。
これがどういう意味なのか簡単に説明します。
例えば「30分でできる仕事でも1時間の時間を与えられると、終わるまでに1時間かかってしまう」というようなことです。
たとえば、仕事量に関わらずいつも忙しそうな人がいたとします。
それで何をやっても期限ギリギリまでかかってしまう、という人がいるとします。
10の物量の仕事をしているときにすごく忙しそうで、「あぁ、これがキャパのギリギリなんだろうな」と思われていました。
ところが不意に20の物量の仕事を与えられたときにも、なんだかんだでギリギリこなす、といった感じの人が例えです。
これはまさに、パーキンソンの第1法則が働いている状態だと言えます。
この人の場合、結論から言うと、20の仕事をこなすキャパシティは少なくとも持っているということになります。
にもかかわらず、この人は10の仕事をこなすだけで余裕がなくなり、疲弊してしまうわけです。
つまり、本来20の仕事ができる時間を、10の仕事をこなす際にもいっぱいいっぱいに使い切ってしまっているということなのです。
つづく